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2010年10月22日 コンクール

二週間あまりに渡ってくり広げられたショパンコンクールだけど、本選でひとつだけ気になったのが聴衆の拍手。
ピアノソロが終わるや否や、まだオーケストラが弾いているのに、会場はすでに拍手とブラボーの嵐。
確かに主役はピアノなんだろうけど、それでもやっぱり、曲が終わり、すべての余韻が消え去ってから拍手して
欲しかったなぁ。







と言うのも、今年の3月1日、文字通り、ショパンの200回目の誕生日に、パリのサル・プレイエルでクリスティアン・
ツィメルマンが行った記念コンサートで、無神経な拍手が貴重なコンサートを台無しにするというケースを体験した
から・・・。

サル・プレイエルで聴いたのはこの時が初めて。
コンサートの3ヶ月前、すでにほぼ満席という状況の中、ほとんど奇跡的に、ホールのほぼ中央で、ピアニストも
ピアノも見渡せる席(バルコニー席二階)を見つけました。(誰かがキャンセルしたのかも・・・)

結局、まともな席は、ここ以外、ひとつもなかったので、相方のFを見捨て、私ひとり行くことに・・・。
その罰が当たったのか、コンサートは大はずれ。

もちろん、ツィメルマンがひどい演奏などするはずもなく、問題だったのは無知な聴衆。
最初のノクターンが終わってすぐ拍手がわいたので、嫌な予感はしたものの、一応、曲の終わりだし・・・とそれほど
気にもとめませんでした。

悲劇はそれから・・・。

この日の目玉は、ショパンのピアノソナタ2曲だったんですが、楽章間の切れ目はもちろん、曲中、ほんの少し音が
途切れただけで拍手が入るという有様。

ピアニストもさすがにこれには懲りたようで、途中、わざと曲やめ、手を鍵盤の上方にかざしたまま、皮肉っぽく聴衆
の反応をうかがったくらい。ツィメルマンって、間のとり方が絶妙なピアニストなのに・・・(号泣)

3番のソナタなんて、それぞれの楽章が終わっても頭を上げず、「まだ終わってないぞ」と体全体で訴えていたけど、
さすがに怒涛の終楽章の前で体を起こさないわけには行かず、案の定、そのとたんに拍手が・・・。

それを無理やり振り切るように、ツィメルマンは演奏を再開。
あの時の形相はけっこうすごかったなぁ。

私もこれには頭にきて、一部が終わるや否や、隣に座っていた夫妻に、「フランスの方ですよね。この国ではこういう
のが普通なんでしょうか」と意地悪~く(八つ当たり!)聞いてしまったほど。ふたりとも腹に据えかねていたのは同じ
だったようで、答えてくれた奥さんも、「まさか。これまでもう何度もこのホールに来ているけど、こんなの初めてよ。
これはスキャンダルものだわ」と怒りまくっていました。

その後、幕間のトイレ休憩で偶然、出くわした日本人女性の二人連れにまで、「なんか拍手がひどいですねぇ~。
おフランスではこういうのが礼儀なんですかぁ」と能天気に聞かれる始末。

演奏中でさえこうだから、もちろん演奏後の余韻を味わうなど許されるはずもなく・・・

サル・プレイエルって、日本ならサントリーホール、アメリカならカーネギーホールに相当するほど、名演奏家が目白
押しなホールなのだけど、これがトラウマになって、あれ以来、行っていません(涙)
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by yokusia | 2010-10-22 02:12 | 音楽
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